夫の行き先をつきとめてほしい
先日、岡山市内の某所で朝から張り込みをしていました。
「夫が朝から車で2~3時間ほど出かけるので、その行き先をつきとめてほしい。」
詳しい内容は書けませんが、ごく一般的な浮気調査のはずでした。
一般的な浮気調査のはずが
張り込み開始から1時間が経過したとき、対象者の自宅付近にタクシーが停車しました。
もしやと思い、注意深く観察していると、家の裏口から対象者がひょっこり出て、タクシーに乗車するではありませんか!!
車社会の岡山市で、しかも、こんな状況でタクシーを使うとなれば、行く先はまず『JR岡山駅』。
私は急いで他のスタッフに連絡し、岡山駅に待機するように伝えました。
対象者は予想通り、岡山駅でタクシーを降りると、新幹線キップ売り場で乗車券を購入。
対象者の後ろに並んで行く先を確認。
切符の行く先にはなんと名古屋の文字が!!
この時点で依頼者に連絡して、調査を継続するか確認をとったところ、「お願いします。」の一声で、そのまま自分も新幹線に…。
岡山駅に乗り捨てた自分の車は、他のスタッフが回収。
対象者は名古屋までのキップを購入していましたが、途中下車の可能性もあるので、すぐ後ろの座席に腰を下ろします。
毎回のことながら、こんなときは緊張感が全身を走ります。
私は、「ふぅー」っと一息ついて、気持ちを落ち着かせました。
その後、名古屋に到着し地下鉄を乗り継ぎ、無事に対象者の立ち寄り先を確認。
依頼者に連絡を取ると、ここで終了して下さいとのこと。
次の調査もあった為、ゆっくり観光も出来ぬまま岡山に向けて帰りました。
対象者はなぜ名古屋に行ったか
「朝は岡山、昼には他県…。」
こんなことが頻繁にあるのがこの仕事のオモシロイところ。
あの時、依頼者の夫(調査対象者)が奥さんに内緒で名古屋に行った理由は、前妻との間に生まれた7歳になる息子と会う為でした。
ご主人は、以前は名古屋に住んでいて、離婚してから岡山に転勤になったそうです。
そして、岡山で奥さんと知り合い、再婚したそう。
ご主人は、奥さんに元家族と会うことを言いにくかったみたいですね。
奥さんも、「二人の間に子供が出来なかったこともあり、私が言えないような雰囲気を作っていたのかもしれません。」と言っていました。
奥さんは、このことについてご主人と話合い、何か行事があれば、普通に子供と会えるようにしてあげたい、と言われていました。
なにも状況がわからないと、どう対処していいかわからないですが、改めて「本当のことを知る」という大切さを痛感しました。
どんなに簡単に思える依頼内容でも、常に万全の準備をしておくのが大切だと、改めて感じた調査でした。