浮気の話し合いに両親を呼ぶべき?メリット・デメリットを探偵が本音で解説

話し合いの場 コラム

パートナーの浮気が発覚。でも、話し合いがまったく進まない……

そんな時、「両親を交えて話すべき?」と悩む方も多いのではないでしょうか。

私たち探偵事務所にも「親を同席させたほうが良いですか?」というご相談が寄せられます。

今回は、これまでの数々の修羅場を見てきた探偵の視点から、両親同席の話し合いが効果的なケースと逆効果になってしまうケースについて解説します。

まずは2人で話し合うことが基本

浮気問題の話し合いでは、当事者の2人だけで向き合うことから始めてみてください。

まずは落ち着いて事実確認をし、今後どうしていくか話し合う時間を作りましょう。

感情が高ぶって言い争いにならないようくれぐれも注意してください。

この段階から互いの両親を巻き込むと、話の焦点がブレたり、当人同士の本音が見えにくくなったりすることもあります。

なので、あくまでも両親の同席は最終手段と心得ておきましょう。

両親を同席させるメリットは?

とはいえ、2人だけでうまく話が進むのならこの記事は読まないでしょう。

当人同士だけでは話し合いにならない、相手が向き合おうとしない場合には、両親が同席することで場の流れが変わる可能性もあります。

相手が話し合いから逃げられなくなる

2人だけの話し合いなら、黙り込んだりして逃げることも可能です。

しかし、両親がいるとなると、ずっと黙っている事はできないでしょう。

「夫婦の問題では済まされない」と自覚させられる

2人だけの問題ではなく、お互いの家族も巻き込んだ大問題だと認識することでしょう。

感情を抑え、冷静に話し合いを進められる

怒りの感情が爆発すると、冷静な話し合いはできません。

当事者ではない両親がいてくれることで、冷静に話し合いを進める事ができます。

客観的な意見がもらえる

身内なので完全な第3者ではありませんが、当事者の視点にはない客観的な意見がもらえるでしょう。

逆上された時に止めてくれる

いけないと思いながらも、思い出すとどうしても怒りはこみ上げてきます。

そんな時に止めてくる人がいるのは、心強いです。

両親が同席することで、以上のようなメリットを得られることがあります。

また、少数ではありますが、「自分の子どもが悪い」と言って義両親が頭を下げた事例もあります。

両親同席にはリスクもある

互いの両親を交えた話し合いにはリスクも伴います。

例えば、以下のようなことが実際に起こってしまいます。

義両親が自分の子どもをかばい、逆にこちらを責めてくる

「自分の子供が浮気したのはあなたが悪いから」と、された側を責めてくる両親もいます。

話し合いをするだけこちらの怒りが増すだけなので、早めに弁護士に依頼するか話し合いの場を調停に移しましょう。

「浮気されたのは、あなたにも原因があるのでは」など、否定的な発言をされることも

これも前項と似ていますが、された側にも責任があったと主張してくる両親もいます。

どんなことがあっても夫婦間での最大の裏切り行為である「不倫」をしてもいい理由にはなりません。

こういった場合も、早めに弁護士に依頼するか話し合いの場を調停に移しましょう。

親同士が感情的になり、夫婦問題が両親同士の喧嘩に発展する

当事者ではないお互いの両親同士が喧嘩になってしまうこともあります。 喧嘩っ早い・口喧嘩が得意な両親の場合、同席はやめておきましょう。

再構築を望んでいた場合、両親との関係が悪化してしまう

離婚を全く考えてなく修復を望んでいた場合、両親に浮気の事実を知らせない方がいいでしょう。

浮気の事実を知らせた場合、自分の両親とパートナーとの関係が悪化し、実家に行きにくくなってしまいます。

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いくら自分の子どもに非があろうとも、やはりいくつになってもかわいいのが我が子です。

自分の子どもを一生懸命かばい、相手を否定し、しまいには親同士が感情的に争い始める危険性があります。

事例:夫の浮気を義両親に伝えたら…「親権を放棄してほしい」と言われた!

ここで、実際にあったお話を紹介します。

夫の浮気を疑った奥さんから、当探偵事務所に依頼がありました。

調査の結果、ご主人の浮気は明らかに。

浮気の事実について、奥さんはご主人と話し合うより先に同居の義両親に話したのでした。

すると、味方になってくれるどころか、冷たくあしらわれる結果に……

「この人たちと話し合っても無駄だ」と感じた奥さんは、子どもを連れて飛び出し、自分の実家へ。

すると、義両親たちは実家まで追ってきて「離婚になるのはしょうがないけど、親権はこちらへ。うちで暮らしたほうが子どもも幸せだろうから。」と言い放ったそうです。

奥さんは「裁判で戦いましょう。子どもには二度と会わせません。」と追い返したそうですが……

自分の息子の過ちを詫びるどころか、「子どもの親権をよこせ」とまで言い出す身勝手さ。

信じがたい話ですが、実際にこうしたことが起こるのだから恐ろしいものです。

義両親に期待してはいけないことがよくわかるケースでした。

両親を呼ぶべきかどうかの判断基準

では、どんな場合に両親を同席させても大丈夫と考えられるのでしょうか。

判断のポイントを挙げてみましょう。

  • 冷静に対応できる両親かどうか、カッとなる人は一人もいないか
  • 話の焦点がブレず、建設的な場になるか
  • 義両親の性格やこれまでの言動から、こちらの味方になり得るか
  • 離婚する可能性が高い

「義両親にきちんと叱ってもらいたい」と期待してしまう気持ちもわかりますが、前述した事例の通り、血縁は想像以上に強く、基本的には自分の子を守る側です。

あくまでも冷静に、「ダメ元」の気持ちで臨んでください。

まとめ

浮気問題の話し合いに両親を呼ぶかどうかはケースバイケースです。

時には突破口になることもありますが、それ以上に大きなリスクが潜んでいることも忘れてはいけません。

「親を呼べばなんとかなる」のではなく、「この親を呼んでも大丈夫か?」という視点で慎重に判断してみてください。

また、いくら相手に非があろうとも義両親に期待せず、非常識な対応があるかもしれないということを頭に入れておく必要があります。

もし夫婦だけで話が進まない場合は、必要な証拠をそろえ、専門家とともに解決の糸口を探していく、という方法も検討してみてください。

著者プロフィール

1980年岡山生まれ。探偵歴24年、不貞の証拠撮影が得意です。現役で調査現場にも出ており、依頼者様との相談も全て担当しております。個人の依頼者様、法律事務所、夫婦カウンセラーからご依頼を受けています。

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